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【2025年版】建設業向けERPシステムのおすすめ9選!ERPシステムの概要や導入するメリットについて解説
建設業の管理業務をサポートしてくれるERPシステムの導入を検討されている方も多いのではないでしょうか。ERPシステムを導入することで、業務効率を向上させたり、企業資源を一元管理できるようになったりと、多くのメリットが期待できます。
今回は、ERPシステムの概要と、導入するメリットについて解説します。おすすめの建設業向けERPシステム9選もご紹介しますので、これから導入する際の検討材料としてぜひお役立てください。
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1.ERPシステムとは
ERPとは、「Enterprise Resource Planning」の略称で、企業が保有する「ヒト・モノ・カネ・情報」などの資源を、一元的に管理するシステムのことです。ERPシステムの導入で一元管理を行えば、経営における効率アップが見込めるだけでなく、自社内で企業資源をうまく有効活用できます。
また、ERPと似たシステムに「基幹システム」がありますが、両者の特徴は異なります。基幹システムは、バックオフィス業務のサポートを主としており、生産管理や会計など業務ごとに独立システム化している点が特徴です。
一方、ERPシステムでは企業における業務を統合的に管理できるため、データを連携する手間なく、企業資源をスムーズに活用できます。
2.建設業界向けERPでできること
建設業界向けERPを導入・活用することによって実現できることは、主に次の5つです。
資材管理とコストの最適化
建設業向けERPシステムによって、資材調達から在庫管理、予算管理までの各業務を効率化することで、コスト削減を実現できます。
具体的には、システムによって、プロジェクトの進捗と必要な資材をリアルタイムで把握できるようになり、過剰な調達や不足を防ぐことができるようになります。
プロジェクト管理の効率化
建設業に特化したERPには、複雑なプロジェクトを一元管理できる機能が搭載されています。
これを活用することで、進捗状況や予算、スケジュールを一元的に管理し、全体像を把握できるようになるため、変更に迅速に対応することが可能になります。
また、プロジェクトごとのコスト配分を可視化することで、全体の最適化を図ることができます。
人材管理と作業効率向上
建設業向けERPには、人材リソースを最適に配置するための機能も搭載されています。
これを活用することで、従業員のスケジュールや作業量の調整が容易になり、従業員への過剰な負担を回避しながら作業効率を高めることができます。
たとえば、「労務管理機能」を活用することで、スタッフの稼働率や勤務記録を正確に管理でき、適切な労働時間の確保につながります。
規制遵守とリスク管理
建設業界は、労働安全や環境基準の規制が厳しい業界です。
ERPシステムは、これらの規制に準拠するための文書管理や報告機能も搭載しています。
また、リスク管理機能などを活用して、プロジェクトの潜在的なリスクを早期に特定し、対応策を講じることもできます。
データ分析と意思決定のサポート
ERPシステムでは、プロジェクトのあらゆるデータを統合的に収集・分析し、経営陣が適切な意思決定を行うための情報を提供してくれます。
これを活用することで、競争力を高めるための戦略立案が容易になります。
3.建設業向けERPシステムの主な機能
建設業向けのERPシステムには、主に次のような機能が備わっています。
営業管理
営業管理では見積書の作成や商談の状況の管理などが可能です。営業管理機能を活用することで、効率的な営業活動につなげられます。
原価管理
原価管理機能によって、工事原価や利益の管理などが可能です。原価管理機能を活用すれば、工事の前に利益がいくらになるか、利益率がどれくらいかを把握できます。そのため、どのようにして赤字を防ぐかといった対策が講じられます。
財務会計
企業は会社法、金融商品取引法に定められた財務諸表を適正に作成しなければなりません。このような経理に関連する業務の負担軽減につながるのが、財務会計機能です。財務会計機能を用いれば経営状況の見える化も可能です。
販売管理
販売管理機能では建設資材の販売の管理などが可能です。また、受注データをもとにした請求書作成や、財務情報システムおよび原価情報システムとの連携が可能なERPシステムもあります。
人事給与
人事給与機能を活用することで、従業員の給与情報や採用から退職までの管理が可能です。近年は従業員のマイナンバーを管理する必要があります。ERPシステムのなかには、人事給与機能の一環としてマイナンバー管理機能が備わっているシステムもあります。
4.建設業向けERPシステムを導入するメリット
建設業において、ERPシステムを導入するメリットとして、主に以下の4つが挙げられます。
・業務効率を向上できる
・データを一元管理できる
・内部統制を強化できる
・経営判断の的確性・スピードを向上できる
まず大きなメリットとして挙げられるのが、営業や人事、経営などの企業情報をまとめて管理することにより業務効率を向上できる点。ERPシステムでは入力した数値情報などがリアルタイムで反映されるため、部署間を横断した情報共有も迅速にできるためです。
また、社内の情報を統合的に管理することで、各部門・部署が管理するときのように情報の抜けや漏れを防ぎやすくなり、内部統制を強化できる点もメリッだと言えるでしょう。
さらに、企業資源を統合的に管理することによって、経営者層はより俯瞰的な視点で情報を精査でき、経営判断における的確性・スピードの向上を狙うことが可能です。
5.建築業向けERPシステムの選び方
さまざまな業種向けのEPRシステムが発表されています。建設業においてERPシステムを導入する際は、建設業に適したシステムを選ぶようにしましょう。建設業は独自の会計処理が行われるため、通常の商業簿記や工業簿記の機能では対応できません。建設業向けではないERPシステムを導入してしまうと、カスタマイズ費用がかさんでしまう可能性があります。そのため、費用が抑えられる、人気だからといった理由ではなく、建設業に特化したシステムを選びましょう。
自社の業務に適しているか
建設業向けのERPシステムであっても、システムそれぞれに特徴があります。そのため、自社の業務に必要な機能が備わっていないシステムもあるかもしれません。建設業向けであることを確認したら、備わっている機能が自社の業務に適しているかも確認しましょう。
オンプレミスかクラウドか
ERPシステムの提供形態はオンプレミス型とクラウド型の2種類です。両者の違いは次のとおりです。
オンプレミス型:自社でサーバを管理・運用する
クラウド型:クラウドでデータを管理する
オンプレミス型は導入までに時間がかかってしまう一方、カスタマイズができるというメリットがあります。対して、クラウド型はカスタマイズ性が低いですが、運用管理が発生しないためランニングコストを抑えられます。
6.建設業界向けERPシステムのおすすめ9選
ここからは、建設業向けERPシステムの中でもおすすめを9つご紹介します。自社への導入を検討する際の参考にしてください。
ガリバーシリーズ
ガリバーシリーズ 建設クラウドERP『ガリバーシリーズ』は、小規模から中小・中堅規模の建設業・工事業向けのERPシステムです。
接続数および機能の範囲によって、「ガリバーNEXT」「ガリバー・プロステージ」「ガリバーEnterprise」から選択することができます。
近年、内部統制や電帳法、インボイス、新収益認識基準など、新たに対応しなければいけない業務が増えており、全社統合型のシステム必要性が高まっています。このため、システム導入の難易度も上がっており、最適な運用プランの検討サービスとして用意されている「Fit&Gapコンサルティング」の利用がおすすめです。
ガリバーシリーズ公式サイトはこちら
GRANDIT
『GRANDIT』は、プロジェクト(工事)や売上、収支に関する管理機能を備えているクラウド型のERPシステムで、長期にわたる工事に対する分割検収・分割計上などの対応も可能です。
また、工事台帳からの材料・外部委託の手配処理も行えるため、便利に活用できるでしょう。
GRANDIT公式サイトはこちら
OBIC7
『OBIC7』は、自社のソリューションに合わせて形態を選べるERPシステムです。例えば、「建設工事業向け統合ソリューション」では、売上や入金などの会計情報、案件数や進捗率などの非会計情報を統合的に管理できます。
経営指標分析や業績評価をスムーズに実行できるため、経営判断の効率化も期待できるでしょう。
オービック公式サイトはこちら
e2-movE
『e2-movE』は、販売管理システム「e2movE 販売」や、工事原価管理システム「e2movE 工事管理」などの各システムがパッケージ化されたERPシステムです。
例えば、「e2movE 工事管理」では工事管理や出面管理などが可能となっており、パッケージとして導入することで、建設・建材業に関する業務を一元的に管理できます。
e2movE公式サイトはこちら
GLOVIA smart建設
『GLOVIA smart建設』は、契約・工事・購買・入金などの管理機能を備えているほか、他の会計情報システムとの連携も可能なERPシステムです。
また、工種・費目を自社の管理形態に合わせた実行予算管理ができ、グループ会社の情報を統合できる「マルチカンパニー機能」を備えていることも特徴的です。
EXPLANNER/C
『EXPLANNER/C』は、受注管理や実行予算管理、工事原価管理など基本のシステムに加え、オプション機能として経営管理や販売管理のシステム追加も可能なERPシステムです。
個別の工事案件では、現場担当者の入力情報がリアルタイムで反映され最終原価予測が可能なため、経営状況を俯瞰的に把握したい場面でも役立つでしょう。
建設WAO
建設WAOは、日本の建設業を研究した上で開発された、建設業向け統合型ERPシステムです。案件発生から完成工事情報のトレーサビリティまで、基幹業務を幅広く網羅しています。
会計システムへのデータ連携も可能で、既存の会計システムを継続利用できます。
また、多彩な分析機能が搭載されており、地域、部門、案件種類別等のセグメント分析、進行中のプロジェクトに対する予実分析や注文/検収/利益の現状分析などが行えます。
PROCES.S
PROCES.Sは、建設業における管理業務を楽にすることを念頭に置いて開発された、建設業向けのERPシステムです。導入先の企業規模を問わず、中小企業から大企業までの導入実績を持ちます。
サポート体制にも力を入れており、「建設業経理士」の有資格所有者などが、導入から保守までをサポートしてくれます。
HUE C2
HUE C2は、日本の建設業に特化して開発された、会計・プロジェクト統合管理システムです。
工事プロジェクトの登録、実行予算の策定、日々の見積発注や月次締め・四半期決算等の業務、着工~竣工での損益情報の整理などが行えます。
また、細やかなセキュリティ権限を管理できる機能も有しており、内部統制を強化できます。
7.建設業ERPシステムの導入事例
最後に、実際に建設業向けERPシステムを導入した企業の事例をご紹介いたします。
ペーパーレス化を促進し、業務の標準化および効率化、コスト削減を実現!(株式会社橋本店)
宮城県で総合建設業を営む株式会社橋本店では、業務の多くを紙で運用していました。
そのため、各部門におけるデータの重複入力や手作業による修正などに余計なコストが生じ、事務ワークの『働き方改革』が命題となっていました。
そこで、建設業務に特化した統合型ソリューションであり、対象業務をほぼ網羅できる点、システム拡張が柔軟である点などが決め手となり、統合型工事ソリューション「ガリバー・プロステージ」を導入。
結果として、業務の標準化および効率化を達成できました。
また、CI-NET連携、電子承認による、業務の省力化・迅速化・精度向上、用紙・印紙税・郵送コストの大幅な削減を実現しました。
書類作成の二度手間を削減 リアルタイムでの予算管理、原価管理が可能に(株式会社開進堂)
富山県で電気工事業を営む株式会社開進堂では、工務部と総務部で異なるソフトウェアを利用しており、データが連携されていなかったために、業務が非効率になっていました。
また、予算管理や原価支払状況が担当者ごとに紙やパソコンで個別に管理されている状態だったといいます。
そこで、「システム内での上長承認機能があること」「リアルタイムでの原価確認ができること」などの条件を満たす「ガリバーNEXT」を導入しました。
その結果、原価管理の「見える化」に成功。また、伝票作成に関する二度手間も削減できました。
基幹システムのランニングコストを70%も削減!(株式会社松村組)
東京都で総合建設業を営む株式会社松村組では、自社開発の旧基幹システムを利用していましたが、毎年、ハードウェアを含めた運用費用に多額のコストが発生している点が課題でした。
そこで、大規模なハードウェアが不要である点、標準機能以外のカスタマイズが容易である点などを評価し、ガリバー・プロステージを導入。
導入の過程でハードウェアやネットワークを見直した結果、基幹システムのランニングコストを70%も削減することに成功しました。
8.まとめ
建設業向けERPシステムを導入することによって、企業資源を一元的に管理できるようになり、業務の効率化や内部統制の強化など、さまざまなメリットが期待できるでしょう。
建設業向けERPシステムの中でも『ガリバーシリーズ』は、小規模から中小・中堅規模の建設業・工事業向けのERPシステム。導入後も豊富な専門知識を持つスタッフのサポートが受けられるのでおすすめです。
ぜひ本記事の内容を参考にしていただき、建設業向けERPシステムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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