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資金繰り改善へ!入金・出金のズレを防ぐための方法
業界に限らず、健全なキャッシュフローは事業の維持・成長に欠かせません。しかし、建設業界ではしばしば入金・出金のズレが起こり、資金繰りが悪化してしまうケースがあります。こちらでは、その理由や改善法について解説します。
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1.建設業界では「ザックリした金銭のやりとり」が起こることがある
一般的な商取引では、契約書に支払いのサイクルなどが記載されており、それに従って請求書が発行され、入金がなされます。しかし、建設業界においてはとくに書類のやり取りで遅れがでることも少なくありません。
たとえば、工事が完成しているにもかかわらず、元請けから注文書が届かないといった事態も想定されます。注文書がなければ請書もつくれませんし、なにより請求の根拠がなくなってしまいます。こうした事態になれば、仕事はしたのにその支払いがなされないというケースにも発展するでしょう。
すべての業者がそうとは言いませんが、建設業界ではザックリとした金銭のやり取りが一部発生しているのが現実です。期日通りの入金は、キャッシュフローを組み立てる上で基本とも言える部分。この点がずさんなままでは、確実に事業にとって悪い影響が及びます。
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2.ずさんな経理会計が原因となって発生する不利益の例
「今回の工事ですが、予算がどうしてもなくて……次回、利幅の大きな工事があったときは見積金額より多く注文書を切りますので、今は貸しにしておいてください」
一般的なビジネスではあり得ない話ですが、建築業界ではしばしばこうしたやり取りが行われます。もちろん、本当に見積書よりも多くの注文書が切られることもありますが、前回分を補填できるだけの利益になるかというと疑問が残るでしょう。さらに言えば、担当者が転勤や退職してしまった場合、この約束は反故になります。結果として、不良債権化してしまうというケースも少なくありません。
このように、ずさんな経理会計がまかり通るのが建築業界です。その慣習に従いながら事業を継続・成長できるかは、運の勝負といっても過言ではありません。こうした事態を回避するには、資金回収を早く、確実に行うのが大切です。
3.資金回収の流れを改善する方法:打ち合わせ内容を記録・整理
まずは仕事の打ち合わせ内容をしっかりと記録することからはじめましょう。元請けからの指示が電話による口頭のものであったとしても、整理された記録があればそれを基に確認が取れます。なお、言った言わないを回避するために、直接会って打ち合わせした際にはコピーを2枚用意し、それぞれサインを取り交わすのがおすすめです。
メモは代金が回収できるまで大切に保管します。この工夫を徹底すれば、請求・回収できていない売上が分かりやすくなりますし、貸し借りが明確となるので回収率アップにもつながります。
4.資金回収の流れを改善する方法:自社も期日を守り、他社にも期日を守ってもらう
元請けに期日通りの支払いを行ってもらうためには、前提として「自社も期日を守る」ことを徹底しましょう。
たとえば、請求書の作成が毎度遅れてしまっているようなら、その点から改善をはじめます。ただし、経理担当者だけの努力ではスピードアップは難しいかもしれません。そこで、現場担当者にも詳細な日報を記載してもらうよう協力を仰ぐなどの対策を考えましょう。日時や場所だけでなく、仕事内容や協力会社の社名・担当者、材料の手配先などの記入をお願いするのです。そのほか、事務員には協力会社からの見積書を一括して整理してもらうなどの工夫を行います。こうした材料が揃っていれば、あとから現場監督が請求書を見たときに確認がしやすくなるでしょう。結果として、請求書の発行スピードも上がります。
そのほかにも、請求書には必ず支払期日の欄を設け、入金がない場合は事務方から催促できるような仕組みを作っておくとさらに効率的です。
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代金の回収は当たり前にできるものと考えられがちですが、自社と相手がずさんな経理会計をしていると、入金等がズレこむ可能性があります。さらに、口約束などがまかり通れば、不良債権化してしまうことも。こうした事態を回避するために、今回ご紹介したアイデアをぜひお試しください。
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