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【2024年版】建設業の勤怠管理に活用したいアプリ8選
従来、建設業界では、手書きやタイムカードを使用した「勤怠表」で勤怠管理が行われてきました。仕事終わりに認印を押印することで、実際に稼働した証明を行う現場も少なくなかったのです。
しかし、ペーパーレスや印鑑の廃止などの社会的情勢に対応する必要が出てきており、アプリを使った勤怠管理が主流となりつつあります。紙ベースで行われてきた勤怠管理よりも、アプリを利用した勤怠管理の方が管理側にも従事者にも多くのメリットが生まれるのです。
ここで紹介する勤怠管理アプリのメリットを知り、ぜひ導入検討をしてみてください。
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1.建設業の勤怠管理に関する課題
建設業は建設現場への直行直帰や現場移動が発生しやすい業種です。そのため、直行直帰した日の勤怠情報をメモや日報に記して、後日申告する必要があります。しかし、申告を忘れた、メモをなくしたなどの理由で正確な勤怠情報を入力できない可能性があります。
建設現場への直行直帰が発生した際の勤怠情報を正確に入力するためには、都度、事務所に情報を共有しなければなりません。しかし、こうした情報共有の過程は、本人だけでなく連絡を受ける事務所の担当者にとっても負担となります。また、勤怠情報の集計業務に時間がかかる点も課題です。
このように建設業界は勤怠管理に課題を抱えている一方、2024年4月から残業時間の上限規制がスタートします。残業時間の上限規制が開始されることで、時間外労働、休日労働の適切な時間管理が必要です。
2.建設業の勤怠管理にアプリを活用するメリット
建設業では、施工期間により作業日程が細かく割り振られています。早く作業が終われば優秀というわけではなく、必要な工程を省くことなく正確に完遂していくことで、十分な強度や精密な作業が可能となるのです。
しかし、天候や材料供給の遅れなど、工期が押してしまうという状況は往々にして発生します。その際、従事者は工期の圧迫をサービス残業という形で解消している実態があります。
これは、紙ベースの旧式の勤怠管理が原因の悪い習慣です。定時退勤した旨を記載させた後、一定の作業を前倒しで進めさせるという状況や、出勤扱いにならない休日出勤をさせるなどの勤怠状況の改ざんを強要されることもありました。
現在、働き方改革や新たな人材採用が広く普及されている中、旧形態での勤怠管理による不正は認められません。
そこで、勤怠アプリを採用することにより正確で確実な勤怠管理が可能となります。アプリを使用したWeb上での勤怠打刻と併せ、位置情報による実際の勤怠情報のマッチ状況により、実際の勤怠管理が可能となるのです。
また、勤怠管理アプリの多くは「クラウドサービス」を利用しています。これは、勤怠情報を一括して管理できる画期的なシステムです。全従事者の勤怠管理をクラウド一括管理できるため、従来集計業務で行われてきた工事労務費の計算も省略できます。
給与システムとの連携も可能であり、勤怠状況と比較して個別の給与情報も集計可能です。
勤怠管理アプリを採用することで、不正のない勤怠管理と集計業務の簡略化が実現できます。
3.建設業の勤怠管理にアプリを導入する際のポイント
建設業の勤怠管理にアプリを導入する際は、自社に必要な機能が備わっているかどうかを確認しましょう。例えば、時間外労働が多く発生している状況であれば、36協定に基づいて時間外労働時間を管理し、超過した際にアラートが発生するアプリがおすすめです。また、スマートフォンやタブレットに対応していることも重要なポイントです。システムの管理はパソコンで行われますが、現場の担当者の利便性を考慮するのであれば、スマートフォンやタブレットに対応している勤怠管理システムを選びましょう。
スマートフォンやタブレットへの対応に加えて、使いやすさにも着目します。勤怠管理アプリを導入しても使用しづらいと、形骸化してしまうかもしれません。そのため、画面デザインをはじめ、実際にスタッフが使いやすいかを確認しましょう。
4.建設業の勤怠管理にアプリを選定する際の注意点
建設業界の現実として、若い力よりもベテラン勢がまだまだ現役で活躍しているという点には注意が必要です。これは、デバイスの複雑な使い方を受け入れづらいという土壌につながる可能性があるからです。できるだけ簡単に、素早く、手間のないアプリを採用しなければ、現場での普及は見込めません。
勤怠管理アプリに求めるのは、多くの情報を複雑なプログラムを介して一括して管理できるようなものではなく、必要最低限の情報をシンプルかつ簡単に管理できることです。多くを管理できるアプリでも、実際に利用されなければ無駄になってしまいます。
そのため、建設業で必要となる「最低限の情報を管理できるアプリ」の採用がベターになります。
例えば、建設業は現場への直行・直帰が基本となることが多いです。そのため実際の勤怠状況については現場の判断になってしまうという実情も少なくありません。屋内作業であれば天候に左右されることも少ないですが、屋外作業では天候は勤怠状況を大きく左右する原因になります。そのため、現場ごとの勤怠状況は一律にはならないのです。
勤怠管理アプリなら、位置情報と勤怠打刻がマッチしなければ、その日の勤怠情報は1工数として記録されません。従事者の不正打刻による改ざんは行えなくなるなど、導入する勤怠アプリに必要な条件を確認した上で、最適な勤怠管理アプリの導入を検討しましょう。
5.建設業の勤怠管理に活用できるアプリ
建設業での導入をおすすめできるアプリを8つご紹介します。
現場勤怠
現場勤怠では、作業員の勤怠状況・集計業務の簡略化が可能です。また、スマホだけでなくガラケーでの導入も可能なため、まだスマホ化が完了していない作業員もしっかりと管理できます。
複数の現場を集計しなければならない場合、勤怠状況と給与計算だけで1日潰れてしまうことも多く、現場勤怠の採用でこの手間が一気に解決されます。
らくっぽ
スマホユーザーのほとんどが利用しているLINE、表計算ソフトの代表Excel、この2つをリンクさせることができる勤怠管理アプリがらくっぽです。
現場管理者にとって、作業員が増えれば日報の管理・集計は大きな手間になりますが、らくっぽを導入することで簡単に集計が完了します。日報をLINEで提出できるので、各作業員にとっても作成の手間がかからないのが特徴です。
使えるくらうど勤怠管理for建設業
働き方改革により、勤怠状況の管理がシビアになっています。使えるくらうど勤怠管理for建設業を導入するだけど、入力された日報データをもとにして工事ごとに労務費集計と勤怠集計を同時に行うことができ、集計にかけていた作業時間やコストの削減を可能とします。
日報未提出の一覧も表示され、残業量の視認化もできます。正確な勤怠管理をサポートできるアプリです。
ShiftMAX
スマホやタブレットなど、タッチパネル式の勤怠打刻だけでなく、通話打刻やICカード・指紋認証による勤怠打刻が可能なShiftMAXなら、タイムカード方式に慣れたベテラン作業員にも受け入れやすいアプリになります。GPSを使用した位置情報確認で、勤怠状況の不正は見逃しません。
jinjer勤怠
管理者は勤怠管理だけでなく、締め処理なども一元管理できるのがjinjer勤怠です。一方で、作業者はアプリによる顔認証での勤怠打刻ができるので、不正打刻をしていない証明になります。
また、jinjer勤怠はグローバルな企業であっても導入しやすく5ヶ国語に対応しているもの嬉しいポイントです。
勤CON管
勤CON管では、アプリを通しクラウド上で勤怠状況を一元管理できるため、全ての集計作業が一括して省力できるようになります。また、前回入力した勤怠情報を初期法事してくれるため、日報のつけ忘れも回避できます。
打刻漏れや36協定時間を超えた場合、警告アラートが不当な勤怠状況を知らせてくれます。
現在、建設業で最も採用しやすいアプリです。
houren.so
houren.soは、建設業に特化しているのではなく、多くの業種が取り入れやすい勤怠管理アプリになります。日報作成に写真機能を使用できるため、終業報告が簡略化できます。
ジョブカン
50,000社以上の企業が導入している勤怠管理アプリがジョブカンです。出勤・退社の確実な管理が可能で、一般企業の集計処理などを簡略化してくれます。ただし、シフト管理、休暇申請管理、工数管理も可能なのですが、日報管理ができないので建設業向きではありません。
6.まとめ
直行直帰や現場移動が多い建設業は、正確な労働時間の把握が難しく、集計業務の負担が大きくなりやすい点などが課題です。加えて2024年からは残業時間の上限規制が開始されるため、時間外労働と休日労働の時間管理も重要となります。
勤怠管理アプリを採用することで、正確で確実な勤怠管理が可能となります。さらに、不当な勤怠状況を一掃でき、有給休暇申請など、申告しづらかった権利を主張しやすくなります。また、給与集計が簡略化できるため、大きく時間を割いていた作業がなくなるのです。
働き方改革が促進されている現在、建設業界で一番採用を検討すべき勤怠管理アプリは「36協定時間を知らせてくれるアプリ」でしょう。
この記事で紹介した「勤CON管」は、建設会計ラボが提供しているサービスです。建設業界に特化したコンテンツを開発しておりますので、勤怠管理アプリをお探しの方は、ぜひご検討ください。
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