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社労士が解説!建設業におすすめの「働き方改革推進支援助成金」について
働き方改革推進支援助成金の概要
労働時間の縮減、勤務間インターバル制度の導入などの環境整備に取り組む事業者に対して支給される助成金です。令和6年度は4つのコースがありますが、今回は「労働時間短縮・年休促進支援コース」について解説します。
建設業では、⑦の取組として貨物自動車等を導入時に、本助成金を利用する事業所が多く見られます。(乗用自動車は対象外)
・成果目標
以下の目標のうち、1つ以上達成する必要があります。
1 36協定の上限を月60時間以下、又は月80時間以下に引き下げ
2 年次有給休暇の計画的付与の規定を新たに導入
3 時間単位の年次有給休暇の規定、及び、特別休暇規定を1つ以上新たに導入 ※上記に加えて、労働者の時間当たり賃金3%以上引上げを成果目標に加えることが可能
・助成金額
それぞれに設定された成果目標達成時上限額の合計(Ⅰ)と対象経費合計額×3/4(4/5)(Ⅱ)を比較し、低い金額が助成金額になります。
【Ⅰの上限額】
◎成果目標①の上限額
◎成果目標②の上限額:25万円
◎成果目標③の上限額:25万円
◎3%以上賃金引上げ時の上限額
すべての成果目標達成上限額を合計した場合、最大助成額は730万円になります。
・申請上の注意点
◎就業規則の整備
交付申請時点で、就業規則に年次有給休暇5日取得義務に対応した条項記載が必要です。
◎36協定の提出
成果目標①を申請する場合は、当該年度が始まるまでに特別条項付36協定を労基署へ届け出ることが必要です。
(令和6年度であれは令和6年3月31日まで)
◎交付決定前の購入等は対象外
交付決定前に機器の購入や施策の実施を行った場合、助成対象外になります。
◎出勤簿の添付
3%以上賃金引上げを成果目標として申請する場合、労働時間を確認できる書類として出勤簿等を添付する必要があります。
助成金では出勤簿などを添付必須にするものが多く見られます。
本助成金では勤怠管理システム・機器の導入も対象になりますので、本助成金を利用し、バックオフィス業務効率化を検討してみてはいかがでしょうか。
※画像は厚生労働省『令和6年度「働き方改革推進支援助成金」労働時間短縮・年休促進支援コース』リーフレットより引用
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