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現場DXとは?推進するメリットや進め方について解説
本記事では、建設業や製造業などの現場におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)、いわゆる「現場DX」について詳しく解説します。現場DXに取り組むことで、人手不足の解消や業務効率化、ノウハウの継承など、現場が抱える様々な課題を解決できる可能性があります。
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現場DXとは
現場DXとは、建設現場や工場などの現場に最新のデジタル技術を導入し、業務プロセスや働き方を変革することで生産性や競争力を高めていく取り組みのことを指します。
IoTセンサーやAI、ロボット、ドローンなどのテクノロジーを活用し、これまでアナログで行われてきた作業をデジタル化・自動化したり、データを収集・分析して業務改善や新たな価値創出につなげます。
現場DXを推進するメリット
現場DXを推進することで得られるメリットは多く、人手不足の解消や、現場作業の効率化につながります。詳細を紹介していきます。
人手不足の解消
建設業や製造業では、少子高齢化に伴う労働力人口の減少によって人手不足が深刻化しており、熟練工の引退により技能の継承も困難になっています。現場DXは、こうした人手不足の解消に大きく貢献します。
例えば、建設現場では、ドローンを活用した測量や検査、ICT建機による施工の自動化などが進んでいます。従来は多くの作業員を必要としていた工程を、少ない人数でこなせるようになるのです。
現場作業の効率化
現場DXの大きなメリットの1つが、現場作業の効率化です。アナログな作業プロセスをデジタル化し、データを収集・分析することで、ムダやムラを排除し、生産性を大幅に高めることができます。
例えば、建設現場では、ICT建機を導入することで、オペレーターの熟練度に関わらず、常に最適な施工が可能になります。
技術の継承
現場DXのもう1つの大きなメリットが、ベテラン職人の持つ高度な技術やノウハウを、デジタルデータとして「見える化」し、若手社員に継承していくことです。建設業や製造業では、熟練工の引退が相次ぐ中、技能の継承が大きな課題となっています。
従来、こうした技術の伝承は、ベテランが若手に直接指導する「徒弟制度」が中心でしたが、人手不足が深刻化する中、OJTに割ける時間が限られるようになっています。また、暗黙知が多く、言葉で説明するのが難しいというのも、技術継承を阻む要因の1つです。
現場DXの進め方
現場DXを進めていく際のポイントは大きく4つあります。
まずは現場の現状や課題をしっかり把握することが重要です。次に、DXを推進する専門の組織を立ち上げ、必要な人材を確保します。そしてニーズに合ったツールを選定し、現場に導入。運用方法を共有しながら、DXの目的を浸透させていきます。
現状や課題の把握
現場DXを進める第一歩は、現場の現状や抱えている課題を正確に把握することです。作業員に直接ヒアリングを行い、業務の進め方やボトルネックになっている点などを洗い出しましょう。
例えば、情報共有がスムーズにいかず手戻りが発生していたり、紙の図面を持ち歩くのが負担になっていたりするかもしれません。あるいは、ベテランの職人の技術継承が課題になっているかもしれません。
組織の立ち上げ・人材の確保
現場DXを成功させるには、専門の推進組織の立ち上げが必要です。DXは一朝一夕では進まないため、長期的に取り組む体制づくりが重要だからです。
推進組織には、DXの知見を持つメンバーを集めましょう。自社に適切な人材がいない場合は、外部から人材を確保ことも検討すべきでしょう。DXを俯瞰的に進められるリーダー役と、現場に入って細部を詰められる実働部隊の両方が必要です。
ツールの選定
現場DXで重要なのは、適切なツールの選定です。先ほど洗い出した課題に対し、最適なツールを導入できれば、大きな効果が期待できます。
現場に入れるツールの候補としては、ドローンや360度カメラなどの測量・撮影機器、施工管理アプリ、情報共有ツールなどが挙げられます。現場のニーズに合わせて選ぶのがポイントです。
ツールの運用方法やDXの目的を共有
適切なツールを導入できたら、次は運用方法を現場にしっかりと浸透させることが大切です。せっかく良いツールを入れても使いこなせなければ、DXの効果は限定的なものになってしまいます。
ツールの使い方について、マニュアルを整備したり、操作研修を実施したりすると良いでしょう。一度きりではなく、定期的に使い方を再確認する機会を設けるのも有効な手立てです。
同時に、DX推進の目的や意義についてもきちんと伝えていきましょう。中長期的な視点で業務改善・効率化を図ることが目的だと現場に理解してもらう必要があります。
まとめ
現場DXを推進することで、深刻化する人手不足の解消や、現場作業の効率化などのメリットが期待できます。DXを進めるためには、まず自社の現状や課題を正しく把握することが大切です。そして、専門の組織を立ち上げ、適切な人材を確保した上で、自社に合ったツールを選定し、現場に導入していきます。
ツールの運用方法やDXの目的を社内で共有し、全社一丸となって取り組むことが重要です。
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